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【危険物取扱者甲種】第5類まとめ①【性質】

危険物取扱者

第5類危険物に関するまとめです。5類は、自身に酸素を含む、自己反応性の個体、液体になります。CやNを含む有機化合物が多く、化学構造で示すとO(酸素)が含まれるものがほとんどです。

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有機過酸化物

有機過酸化物はO-O結合(酸素・酸素結合)をとります。この結合は非常に不安定なためすべて加熱や衝撃で容易に分解します。

貯蔵:火気、衝撃、摩擦を避けて密栓して換気のよい冷所(メチルエチルパーオキサイドのみ例外) 

消化方法:水を使った冷却消化

過酸化ベンゾイル

2つのカルボニル基により極性は打ち消しあうため無極性となり、ジエチルエーテルに溶けやすくなります。また、無臭で無色の粉末になります。

エチルメチルパーオキサイド

無色液体です。極性がないのでジエチルエーテルに溶けます。また、貯蔵の際は密栓せず通気性を持たせます。

過酢酸

無色液体です。

硝酸エステル類

硝酸エチル、硝酸メチル

左:硝酸エチル 右:硝酸メチル

2つとも似た構造を持つので、性質も同じと考えて大丈夫です。しかし極性の違いで、水への溶解が異なります。

炭素骨格が少ないため、引火点がどちらも20℃以下(酢酸エチルが15℃,酢酸メチルが10℃)となっており、問題で問われやすい部分となっています!

ニトログリセリン

甘みがあり、有毒です。ダイナマイトの原料であり、漏出したときは水酸化ナトリウムで中和させて非爆発性にします。

ニトロセルロース

無色無臭の線状の固体です。窒素含有量によって強綿薬(窒素が多い)と弱綿薬(窒素が少ない)に分けられます。

ニトロ化合物

ピクリン酸、トリニトロトルエン(TNT)

どちらも黄色の結晶であり、火薬の原料に使われたりします。ピクリン酸は酸性を示すため、金属と反応します。

ニトロソ化合物

ジニトロソペンタメチレンテトラミン

※この物質は試験に全くでてないので、飛ばしてもあまり支障はないです。

黄色の粉末です。

まとめ

第5類の前半は以上となります。ニトロセルロースとピクリン酸は出題率が高いので、優先的に覚えておくといいかもしれません!

続きはアゾ化合物、ジアゾ化合物、ヒドラジンの誘導体、ヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミン塩類、その他になります。

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